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Cunninghamの復帰が遅れるPistons。今Killian Hayesに何ができるのか見極めたい。

Detroit Pistons
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こんにちは、AJです。

2021年ドラフト全体1位、圧倒的な支持で鳴り物入りしたCade Cunningham(ケイド・カニングハム)ですが、トレーニングキャンプ開始すぐに足首を捻挫。

当初軽いものだと言われていましたが、結局シーズンオープナーには間に合いませんでした。

Pistons' Cade Cunningham ruled out of season opener vs. Bulls
The Pistons have ruled Cunningham out for Wednesday’s opener against the Chicago Bulls at Little Caesars Arena.

チーム練習でも、緩くではありますが既にジャンプしてシューティングしている姿が確認されています。

目立つほどのテーピングは見えていませんが、少しぎこちないようにも見えます。ファンにとっては不安ですね。

実際コンディションの問題かもしれませんが、これはHCのDwayne Caseyの方針も関わっているのかもと思います。

コーチCaseyは新人選手を使いたがらないとして有名です。(言い方に語弊があるかもしれませんが笑)

特にディフェンスシステムに定評のあるコーチなので、まだリーグの具合に慣れていなかったり、理解力が足りない若手を長く使うことに抵抗があるのかもしれません。

とは言っても、Cunninghamはチームの核として獲得された選手。彼のプレイタイムも厳しく扱われるかは分かりませんが、Pistonsにとって今年は将来を設計するため個々を見定めるシーズン。慎重にするのは将来的に悪いことではないですよね。

一方で、彼の復帰が長引くことで最大のチャンス、もしくは大きな山場を迎えているかもしれない選手がKillian Hayes(キリアン・ヘイズ)です。

Hayesはフランス出身のPGで、恵まれた体格とリーグ入りする前に既にドイツリーグでプロの経験を積んでいた事を買われ2020年のドラフト全体7位でチームに加入しました。

しかし、昨シーズンの彼の成績は期待には遠く及ばないものでした。

特に序盤は完全にリズムを失っていて、最初の7試合で平均:

4.6得点、3.6アシスト、FG27.7%、3ポイント25%、FT50%という非効率ぶり。

1巡目7位という高順位で指名されていたこともあり、ファンの中には「リーグの中で最低の選手」と言う声もあったほどでした。

しかしこれにはコーチCaseyの方針も影響していたと思います。この最初7試合全てスタメン出場していたにも関わらず平均出場時間はたったの20分。バックアップPGにDerrick Roseがいたとはいえ、育てる意味合いが強かったはずの昨シーズンにこれだけしかプレイできなかったのは少しかわいそうです。

Dwayne CaseyはPGがターンオーバーを起こすことにとても厳しいところがあります。ディフェンスで勝つバスケをアイデンティティにしてる事もあり、人一倍敏感なんだと思います。

Killian Hayesはターンオーバーの多い選手。彼がミスを起こすたびベンチに…という流れが昨シーズン通してありました。

それでも彼はシーズン後半に希望を残しています。

7試合プレイした後ヒップ(腰の下、尻の上部あたり)の怪我で戦線離脱したHayesはシーズン後半に復帰し19試合に出場。シーズン合計26試合に出場し平均を:

6.6得点、5.3アシスト、FG 39.5%、3ポイント27.8%、FT82.4%にまで数字を立て直しました。

評価を受けられる数字ではないですが、平均25.8分出場しなんとか、というところでしょうか。ルーキーで5.3アシストは褒められてもいい部分だと思います。

シーズン途中Derrick Roseがトレードでいなくなった事も良い方に転んだかもしれません。

それでもロッタリーピックでドラフト入りした選手としては全く誉められない数字。今年同じく大型PGのCunninghamをチームが獲得したことでガードとしてのスポットも狭くなり、Hayesの正念場が来ているのは事実です。

今年のサマーリーグで成長した姿を見せて欲しかったのですが、正直成長として見れたのはNBAでプレイする事への”慣れ”くらいだったでしょうか…。

ハイライトで見ると良く見えますが…

やはりPGとしてミスが多いのは致命的。そのマイナス面を補う得点力もなく、オフェンス面で身長を活かすプレイもするわけじゃなく…少し見ていて歯痒かったサマーリーグでした。

Killian HayesのミスにCunninghamのストレスも溜まっている感がある

2021-2022年シーズンを迎えるピストンズはそれでもHayesとCunninghamのビッグガードコンビでトライする構えでした。

これが成功すれば大型ラインナップが構成でき圧倒的に有利になります。

ボールコントロールをシェアするとなるとCunninghamの方がボール保持率は高くなるでしょう。Hayesにはシューター的な役割も期待されることになり、オフェンス面で唯一目立つ数字を残せていたアシスト数は減るかも…

しかしここに来てCaunningham離脱。すぐに帰ってくるかもしれませんが、シーズン序盤、自分にPG能力があることを大っぴらにアピールできるチャンスです。

個人的に期待していたユーロからのアメリカ系選手。その背景からポストTony Parkerとも呼ばれたりするだけあって、今年はその才能の片鱗を見せて欲しいところ。

しかし、彼が目指すところはParkerではないかもしれません。

Killian Hayes’ story remains unwritten
After a rocky rookie season, what does the Pistons’ longest-tenured player need to show in 2021-22?

Hayesは運動能力に秀でてなくサウスポーのPGという事から、比較選手に良くD’Angelo RussellやGoran Dragicを挙げられていました。

しかしSB NationのBrady Fredは、彼に最も近い選手はMarcus Smartだと言います。

チームの屋台骨とされるボストンの中心選手ですが、彼もHayesと同じくNBA入りから4年は圧倒的にシュート効率の悪い選手とされていました。

今でこそ大事な場面でシュートを決めれる経験豊富なSmartですが、最初の4シーズンはFG36%に3ポイント29%。あれ、誰かに数字が似てますね。

しかし、今と変わらずSmartのスタイルは”とにかく打ち続ける”選手。調子が悪くても打てればとにかく打つんです。

それが当時(2017までの4年)のシュート確率の悪さに繋がっていたのかもしれませんが、チーム的にはこれが功を奏していたそうです。

そんなにもシュート確率が悪いにも関わらず、彼の出る間Celticsの得点率は向上。

Smartがコートにいない間の得点平均は100ポゼッション中101.1得点。比べてコートにいると100ポゼッションで109.3得点でした。

さらにMarcus Smartがコートに立つ間はいない時と比べてアシスト率が57%から63%に上がり、eFG%(effective field goal%)も彼がコートに入ることで50.3%から57%に上がっていたと言います。

これはSmartが3ポイントラインにいる事で、対戦相手が遅れをとっていた事の証明になります。

彼の「俺は決めるで?」という素振りがdecoy(おとり)になって、チームオフェンスが回りやすくなってたという事だそうです。

さらにHayesもSmartと同じくディフェンス力には定評がある選手。さらに、奇しくもHayesが今オフに成長した部分として報道されたのはディフェンス力でした。

この実例を根拠にFredは記事で「Hayesにもそういう貢献をできるようになってほしい」と期待を寄せます。

元々アシスト力はある選手。シュートフェイクからのパターンも増やせそうです。

シュート力がなくても良いんです。「俺って決めるやつよ?」というフリをして、相手を騙してアドバンテージを取ってくれれば。

もちろん打てる時は打ってください、それが経験になって、Smartのように数年後本当に決めれる選手になるでしょう。

ただ一つだけ懸念があります。Marcus Smart、2020-2021年現時点でもFG39.8%、3ポイント33%なんです…

まあ、それでも選手として成功しているわけですし、Hayesがこのまま同じスタイルで行くより期待が持てます!

SB NationのFredは記事内で最後にこう言って締めくくっています。

もちろん、これはKillian Hayesがドラフトされた時に誰も期待していなかった方向性だ。でも重要なのは、最終的に彼が役割を見つけて秀でる事なのだ。

HayesがSmartになり、CunninghamがJason Tatumになれば、チームとしてはナイススタートだ。

Sure, it’s not what any of us expected when Hayes was drafted, but, in the end, all that matters is that he finds his role and excels.

Killian being the Marcus Smart to Cade as Jayson Tatum is a nice start.

-detroitbadboys.com, SB NATION

期待するのは程々に…笑

しかし実現すれば、これまた楽しいチームが出来上がることになりますね。

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