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Vanvleetのプレイ時間が長すぎる?何かある前に形になって欲しいラプターズのポジションレスラインナップ

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こんにちは、AJです。

2019年に優勝したトロントラプターズですが、優勝後に世代交代が速やかに行われ、現在はFred Vanvleet(フレッド・バンブリート)とPascal Siakam(パスカル・シアカム)をコアのチームとして作っている最中。

Nick Nurseは少ない選手でローテーションすることを好むコーチで、どのチームもプレイオフに入るとローテーションする選手を8〜10人に絞る事は通常ですが、Nurseの場合はレギュラーシーズンから主なローテーションの数を絞る傾向があります。

今年で言うとVanvleet、Siakam、Scottie Barnes、OG Annunoby(現在故障中で代わりに多くプレイタイムを貰っているのはPrecious Achiuwa)の4人の出場時間が多く、特にVanvleetのプレイミニッツは並外れて多いです。チームの中だけでなくリーグ全体で見ても彼の出場時間はかなり多く、現在平均出場時間がリーグ1位

合計出場時間でもJayson Tatum、Miles Bridgesに次いで3位です。

平均出場時間(分)
1Fred VanVleet38.1
2Jayson Tatum36.5
3Anthony Edwards36.4
4Miles Bridges36.4
5Russell Westbrook36.2
https://www.espn.com/nba/stats/player/_/stat/minutes/table/general/sort/avgMinutes/dir/descより引用

シーズン序盤Siakamの復帰が遅れた事もあるとは思いますが、試合での数字を見てもNick NurseがどれだけVanvleetに頼っているかわかります。

例えば、Vanvleetがコートに出ている時と出ていない時のオフェンシブレーティングを見ると4ポイント違いがあり、ディフェンシブレーティングで言えば12点も差があります。

VanVleetオンコートVanVleetオフコート
オフェンシブレーティング109.3105.1
ディフェンシブレーティング106.3118.5
トゥルーシューティング %53.951.1
エフェクティブ FG%(EFG%)50.747.4
対戦相手EFG%52.759.5
https://theathletic.com/2984199/2021/11/29/raptors-nick-nurse-testing-the-limits-of-fred-vanvleets-durability/より引用

Vanvleetが出ている時間帯の方が点が取れてディフェンスも良いという証明になっていますね。

さらにTrue Shooting%、Effective FG%、対戦相手のEFG%と、主要なAdvancedスタッツで軒並みVanvleetがいるときの方が良い数字が出せているのがわかります。

Siakamが復帰し、Scottie Barnesもルーキーとして期待以上の活躍をしていますが、VaVleetがいない間に安定した影響力を与えるには至っていません。

Precious Achiuwaも新しい可能性を見せてくれていて楽しみな選手ですが、ファウルも多く調子の波が激しいのでまだ立ち位置としては起爆剤。今シーズン中に彼に安定的な活躍を期待するのはまだ早そうです。

今現在の時点(12月上旬)でVanvleetのチームへの貢献度が高い事はAdvanced Statsから見て納得ではありますが、決まった選手を長い間使い続けることはネガティブな面も当然あります。

長い時間プレイすることは当然故障にも繋がりやすく、今の状態でVanvleetがいなくなるとラプターズはチームとして一気に未熟な面が目立つのは先述した数字から見ても明らか。

控えのMalachi Flynnはピックアンドロールも上手く、得点力でも評価を得ていますがチームを勝利に結びつけるところまでのクオリティはまだ保証されていない若手ですし、Gary Trent Jr.も得点力とディフェンスへの貢献は既に高評価を得ている一方ゲームコントロールは勉強中。

Vanvleetなしでも上手く試合をコントロールするにはいち早くOGとKhem Birchの復帰が望まれますが、Vanvleetを休ませると言う意味では、このFlynnとTrent Jr.のシーズン中の成長、活躍を期待しないといけません。

…と言うのが普通の見方ですが、Nick Nurseは少し違う角度でローテーションを見ているかもしれません。

Nurseがシーズン前に発言していた目指しているチーム構想はフォワード5人でのポジションレスバスケ

現在定番となったスモールバスケの流れではありますが、面白いのは全員を205センチ前後の選手でプレイさせたいというアイディア

相手ガードに対しては身長で有利になり、センターでのマッチアップでは機動力やスペーシングでアドバンテージを取る。簡単に言うとこれをNick Nurseはしたいようです。

現にインタビューでもSiakamとBarnesをセンター起用したい趣旨の発言を繰り返ししています。

これを念頭に入れたローテーションを作れれば、Vanvleetの休む時間帯を作れます。

とは言ってもNurseなのでそこにVanVleetを入れないとはどうしても考えにくいですが…

問題はこれが成功するかどうか。

Achiuwaのリバウンドから直接ボールを運んだり、スリーを打つ姿は昨年のヒート在籍時にはほとんど見られなかったスタイルでしたし、渡邊雄太やMykhailiukのプレイスタイルは元々そのためにラプターズにいると思える選手たちですよね。

ルーキーながら既に得点・リバウンドだけでなくアシストの才能も見せているBarnes、2巡目指名ながらこれまたオールラウンドな可能性を見せているDalano Bantonの存在はこれを成功させる鍵にも思えます。

メンツだけで見ると、直ぐにでも出来そうなラインナップですが、今シーズン5人全員フォワードのラインナップが実現した瞬間はまだありません。

今シーズンコートに立った、1番その理想に近そうなラインナップはAchiuwa、Mykhailiuk、渡邊、Siakam、Vanvleet。

AJが予想するNurseの思い描くラインナップはBarnes、Siakam、OG、Achiuwa、Trent  Jr.ですが、控えにもBanton、渡邊雄太、Mykhailiuk、Boucherと合わせられそうな選手は多く揃っています。

ここから組み合わせの方程式を見つけて今季中に見ることはできるんでしょうか。

ラプターズのやろうとしているポジションレスラインナップはとても興味深いんですが長くなるので、詳しいことは別の機会にまた書きたいと思います。

完全な5フォワードができなくても、この機動力の高いポジションレスラインナップをひとつのローテーションとして見れたら、ラプターズがステップアップできるきっかけになるはず。

逆にこのままVanvleetの出場時間が長いままだとしたら、まだ強豪チームに返り咲くのは時間のかかる事なのかもしれませんね。

噂だとチーム運営側は今シーズン既にロッタリーピック獲得を意識し始めたという話もあります。

それがどれだけ信用できる噂かはわかりませんが、チーム状況と勝率からして有り得ないことではない話です。

好きな選手が多く出ることは嬉しいですが、誰か1人の選手に頼るのは悲しい結果になることがほとんどです。

全員フォワードというアイディアはとても心躍るアイディアですし、単純にSiakamの復調やOG Annunobyの復帰だけでも好転する可能性があるチームです。

1人の選手を酷使する以外の方法で、なんとか必勝パターンを見つけて欲しいですね。

Raptors, Nick Nurse testing the limits of Fred VanVleet’s durability
"He is having to do a lot," coach Nick Nurse said after Fred VanVleet played almost 40 minutes in the Raptors' loss to the Celtics.

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