AJです。
プレイオフのファーストラウンド、サクラメント・キングスと7戦までもつれこんだウォリアーズでしたが、ゲーム7を勝利しセカンドラウンド進出を決めましたね。
勝利したウォリアーズの中でも目立った活躍を見せてくれたのはステフ・カリー。
Win or Go Homeのプレッシャーがかかった中での50得点は圧巻!でした。
このクラッチタイムの活躍を、今年クラッチタイムオブザイヤーに輝いたディアーロン・フォックス相手にやってみせたところが、チャンピオンの意地を感じさせましたね。
プレイオフで50得点といえば、近年では毎年見かける数字になりましたが、こと第7戦での50得点となると話は変わります。
なんと今回ステフが得点したこの50得点、NBAの歴史第7戦での得点記録で歴代1位の記録更新となりました。
それまで1位だったのは2年前ネッツでKDが記録した48得点。
それ以前はサム・ジョーンズとドミニク・ウィルキンスの47得点がトップだったので、20年以上ほとんど動いていなかった記録だったんですね。
越えられていないという観点で見れば、KDが越すまでサム・ジョーンズの記録はほぼ60年守られてきた大記録。
2021年にKDが更新したところを今回さらに2点更新し、50の大台に乗せたステフ・カリーの凄いところは彼がPGだというところ。
この記録でトップに名を連ねていた選手はほとんどフォワードです。
その下の順位を見ると以下の通り。
5th | ルカ・ドンチッチ | 46 | 2021 |
5th | ケビン・ジョンソン | 46 | 1995 |
6th | レブロン・ジェームズ | 45 | 2018 |
レブロン・ジェームズ | 45 | 2008 | |
8th | アレン・アイバーソン | 44 | 2001 |
トップ10だけを見ても、背の低いPGポジションの選手は他にケビン・ジョンソンとアイバーソンだけ。(アイバーソンはこの時SGでしたが)
ルカはビッグガードとしてもランクインしたのが2021年。このレコードランキングにガード選手が入る事がどれだけ稀だったか分かりますね。
ゲーム7で…という少しマイナーな記録であることが理由にあることも否めませんが、それでもカリーがこの記録に名前を載せた事は大きいように感じます。
その理由としては彼の年齢に伴う評価があります。
昨年ウォリアーズが再び優勝するまで彼のピークは下り坂だと見る評価が多くなっていて、4度目の優勝によってそれらの意見は払拭されたわけでしたが、カリー自身が個人的なプライムタイムであるかどうかを周囲に決定づける印象はまだ少なかったように思います。
今回の50得点で、ステフ・カリー自身がまだ縦横無尽の得点能力を持ってる、さらに勝負強さも持ち合わせている事が再確認できましたね。
往年の名選手、レジー・ミラーも語ったように、「1試合で38本もシュートを打つことの大変さ」は注目されるべき項目の一つになりました。
“…..because Stephen Curry is a superhuman.
If you look at the stat line, first of all, what’s more impressive which no one is talking about.
The dude took 38 field goal attempts. Theodore, he was 20 for 38.
38 field goal attempts!!
You don’t understand how great of shape you have to be in to sustain that.”
「〜ステフ・カリーは超人だ。
スタッツの数字を見れば、誰も話していないもっと目を見張るべきことがある。
彼はこの試合で38本のシュートを放ったんだ。驚くべきことに38本打って20本決めた。
38試投だよ!!
これだけの本数を打つためにどれだけの身体づくりをキープしないといけないか、みんな分かっていない」
-Reggie Miller
スリーポイントシュートの得点力でリーグの常識を変えたとも言われているステフですが、今回の記録50得点のうち22得点は2ポインターだったことは彼がアウトサイドシュートだけの選手ではないことの再証明になった感じがします。
それに加えても21得点をスリーから稼いでいるわけだから、アウトサイドシュートの得点力は凄いわけでもあるんだけど。
なかにはまだファーストラウンドを勝っただけで、チャンピオンシップを守れるかの話も議論できない状況で「歴代ナンバーワンのポイントガード」と評価し始めている評論家たちが多く出てきています。
特に今まで多くの意見で歴代ナンバーワンのPGはマジック・ジョンソンとする有識者が多かったために、「ついにステフはマジック越えをしたか?」と話題にしているメディアがあちこち。
個人的にステフ・カリーをPGとするのには若干の違和感がありますが、コンボガードという枠組みがベスト5選抜では不可能なためPGに入るのでしょう。
PGに最も重要な部分はゲームメイクやアシスト能力にあると考えていましたが、モダンNBAではアウトサイドシュート力(を含んだ得点力)が評価として優先される時代なのかもしれませんね。
あとはキャリアの長さなどにおいてマジックが不利とされていますが、このベストPG議論において今プレイオフの結果はより影響を与えるものになりそうです。
そんなステフがセカンドラウンドでぶつかっているのはロサンゼルス・レイカーズ。レブロンとの5度目のプレイオフ対決(ファイナル以外では初)になり、このライバリーの評価も左右する大事なシリーズだと言われています。
何より昨シーズンの優勝チームが下位シードからどこまで行けるのかはファンにとって視聴必須な項目ですね。
ステフ・カリーがこのプレイオフでどこまで自身の評価を高められるか、確認して行きましょう。
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