デンバー・ナゲッツが今回優勝した事で今までのキャリアが報われたベテラン選手が沢山いました。
優勝も目指せるとされたロブシティーでファイナルまで辿り着けなかったディアンドレ・ジョーダン
BIも以前記事で紹介していたジェフ・グリーン
他チームから低い評価をされデンバーで再評価されることを誓ったブルース・ブラウン
デンバーに加入後、ヨーキッチとの相性により一気に再評価されたアーロン・ゴードン
話したいベテラン選手は沢山いますが、その中でも1番祝福したくなるのはイシュ・スミス、という方も多いかと思います。
ドラフト外でメンフィス・グリズリーズにピックされNBA入りし、渡り歩いたチームはなんと13チーム。
これは現時点でNBA歴代最多のチーム所属数になっています。
その数は本人自身も考えないと出てこないほど。それでも覚えているのはさすがご本人ですね。
ちなみに1番スタッツを伸ばしたのはシクサーズの時。2年を通して出戻りの期間もありますが、年齢的に見てもここが彼のプライムタイムだったと言って良いでしょう。
しかし彼の凄いところは、どのチームに行ってもしっかり自分の役割をこなしていたこと。
安定のあるジャンパーにアシスト能力。控えとしてのPGにはどのHCも欲しがる人材かもしれません。
1番評価された契約はデトロイトピストンズでの3年契約ですが、その時でも他のシーズンと役割は変わらず、控えとしてのゲームメイクが主でした。
そんなイシュですが、実のところ結構ジャーニーマンとしての生活を楽しんでいたそう。
大型契約をすることがないとはいえ、年数千万円から2億円程度の契約は常識で考えれば十分富裕層とされる収入。
彼にとって金銭面はそれで充分満足だったそうです。
自分のことを”Average Joe”と言ってしまうイシュ。アベレージジョーとは何も突出したものがない一般人を示す言葉。
NBAに居座っているだけでも普通とは言えないはずですが、いわゆる庶民派としての性格を等身大として受け入れている空気感が好まれる一因でもあります。
エージェントとも自分の稼ぎ方を理解していて、1シーズンに2チームでプレイすれば、1チームにずっといるより稼げる、なんて場合もあるとのこと。
移籍先をエージェントから知らされ、車を走らせて向かう事も楽しんでいたそうで、そう考えるとそれはそれで確かに楽しそうですね。
アメリカだとすぐに車で行けない距離もあったはずですが笑
こう言う話をしていた動画が昔Youtubeにあったはずなんですが、見つからず…。記憶で書いたので証拠がなくて申し訳ないですが。
当時は何を乗っていたのかまでは確認できませんが、愛車としてカスタムしたジープのラングラーを所持している事は確認されています。
NBAのスターが好むようなハイブランドのSUVやスポーツカーではないところにイシュの好みや性格を感じることが出来る気がしますね。
いろんなインタビューの度に話していますが、NBA入りした当時本来の自分が求めるもの以上を求めてしまい、自分に必要なものが何かを考え直したそうです。そのきっかけのひとつは自身のトレードだったそうですが、NBA入りしたからといって自分を見失わなかったことが彼の成功に繋がった事になります。
これを考えると、チームを渡り歩くジャーニーマンのスタイルはイシュの成功にとって必要不可欠な要素になったと言えますね。
そんな歴代最多のジャーニーマンも遂に優勝。
今回のイシュやジェフ・グリーンの成功を見ていると、焦らず自分のやれる事を積み重ねていけばいつか辿り着けるんだと希望を持たせてくれます。
こういった成功体験を示してくれるのが、NBAのいいところ、ひいてはスポーツの良いところだなって思えますね。
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