こんにちは、AJです。
前回のザイオンについて書いた記事の冒頭でもちょっとだけ話していましたが、ウェスタンカンファレンスで今年1番ノっているチームとしてメンフィス・グリズリーズ、そしてその中心選手ジャ・モラント(Ja Morant)について触れていました。
ザイオンと正反対に絶好調の道を突き進んでいる彼とTNTのコメンテーター、ケニー・スミス(Kenny Smith)の対談をしている動画が公開されたので、紹介したいと思います。
ケニーと言えば90年代のNBAで活躍し、ハキーム・オラジュワン(Hakeem Olajuwan)率いるロケッツのサポートキャストで2度の優勝に貢献した名選手として有名ですね。
引退後はTNTの番組Inside The NBAでシャックやチャックとともに人気コメンテーターとなっています。
番組内の選手組としては唯一と言って良い、常人よりの意見を言ってくれる人で、シャックやバークレーの思ったことをそのまま話すスタイルを日々聞いていられるのは彼の存在あって。(といっても彼自身も急に変なこと言ったりするんですが)
そんな彼が今回インタビューしたのが今や飛ぶ鳥を落とす勢いのスター選手、ジャ・モラントです。
元々知名度の高いスター選手でしたが、今年3年目にしてオールスター初出場も経験し一気にリーグトップ選手の仲間入りを果たしました。
オールスターに選ばれるほど目立つ活躍を果たした大きな理由のひとつとして、彼の得点力の向上があります。
元々得点力・突破力のある選手でしたが、今シーズンはずば抜けて数字もついてきましたね。
Ja Morant | 平均得点 |
2019-2020 | 17.8 |
2020-2021 | 19.1 |
2021-2022 | 27.6 |
その運動能力も相まってとても魅力的なプレイヤーになっています。
巷ではその類まれな運動能力と得点力から”アイバーソンの得点能力にデリック・ローズの運動神経が備わっている”と揶揄されるほど。
「彼はアイバーソンの身体にデリック・ローズの身体能力を備えている。」
“He has Derrick Rose athletic-ability, and more of an AI body”.
-Jay Williams on GET UP
この動画の中でも話されていますが、彼がローズと今年よく比較されるのは高い運動神経が近いものを感じるからというだけではありません。
デリック・ローズ(Derrick Rose)はキャリア3年目の2010-2011年にMVPを受賞し、歴代最年少MVPの記録を樹立しました。
モラントもキャリア3年目。チームも3月8日時点で西地区2位につけ、MVP候補として彼の声を聞くことが日に日に増えています。
運動神経とチームを導くスター性。その存在感がファンにとってデリック・ローズを思い出させているんですね。
そのローズとも比較される身体能力に乗せた得点能力でリーグを席巻している彼ですが、インタビューの中でケニーはこんなことを聞いています。
「1試合に30得点取ることと20アシストすること、できるならどちらを選ぶ?」
面白いトピックですよね。
彼はこの問いに「20(アシスト)を取る」と答えました。
ケニー「もし30得点と20アシストどちらかをできるとしたら、どっちを選ぶ?」
モラント「20だ」
ケニー「迷わないんだね」
モラント「迷わない。30点台を取る選手はたくさんいると思うけど、チームメイトを試合に巻き込んで20アシストを記録する選手は多くないから。」
(中略)
モラント「チームメイトが成功するところを見るのが好きだ。」
Kenny-”you didn’t hesitate either.”
Ja-“Nah, I feel like it’s a lot of guys score 30s, but it’s not a lot of guys who can go out and get 20 assists, get the teammates involved have the offense running.”
Ja-“I love my teammates success.”
-Ja Morant on TNT
先日は46得点、52得点と2試合連続で圧倒的な数字を残しました。
トップリーグでもこれ程の類まれな得点力を見せつけながら、自身が好むのは20アシストをすることだと言います。
それは彼がチームメイトをオフェンスに参加させるプレイをしたいから。
正直、数字だけを見ると3年目のポイントガードとして前2年の平均よりアシストを減らしています。
これは得点平均の向上から分かるようにオフェンスでの選択肢に得点を優先する判断をしてるからだとは思いますが、ポイントガードをまず止めなければいけないとなると相手チームはマークせざるをえなくなり、アシストがしやすくなるという考え方が現代バスケで常識でもあります。
ダイナミックな彼のプレイに釣られてディフェンスが寄れば、味方チームにはより得点効率の高いシュートをクリエイトできるチャンスが増えます。
モラントに「チームメイトを巻き込みたい」マインドが頭に常にあるのなら、数字は遅かれ早かれ付いてくるはず。
MVPを獲得するのはそう遠くないかもしれませんね。
ケニー・スミスはモラントに「今年一皮むけた選手」と対談で表現しました。(意訳)
何が彼を成長させたのか?という問いにモラントはこう答えました。
「プレイオフがきっかけだったと思う。当時リーグでベストチームだったジャズと対戦して、(通用したと感じたことが)とても自信になった。初めてのプレイオフシリーズでアベレージ30得点を記録できて、自分がリーグトップ選手になれるレベルなんだと思えた。」
Kenny-“You went one step from being ‘Oh this guy is a good young player in this league’ to know ‘He is THE GUY’. What was the maturation like?”
Ja-“I would say the playoffs honestly. I feel like playing at the time the best team in the league in Utah, and really pretty much gave me that confidence. I think I average like 30, first playoff series, knowing I am capable of being a top player in the league.”
-Ja Morant on TNT
昨年自身初のプレイオフ、しかも相手はリーグベスト勝率だったユタジャズ相手に5試合で30.2得点8.2アシストを記録したモラント。この時自分の可能性を確認することができたというわけですね。
特にチームとして出来上がっていて、レギュラーシーズンで言えば1番成功していたとも言えるジャズに対してこの成績を残せた事は彼にとって余計にそう感じさせたことでしょう。
モラントはこう続けました。
「あのプレイオフシリーズのマインドセットを今シーズンに持ってきてるんだ」
“I took the mindset I took into that playoff series into this whole season.”
Ja Morant on TNT
「俺はリーグのベスト選手になれるプレイヤーだ」
むしろ
「俺はリーグベストだ」
と思ってるかもしれません。
プレイオフの時に感じたそのマインドセットを持って、今シーズンに挑んでいることが躍進のカギになっているとインタビューからも分かりましたね。
気持ちというのは大事なもので、メンタルが意欲的になるだけでそのままじゃできないこともふと出来たりします。
ジャ・モラントは昨年自分に感じた可能性を信じることをマインドセットに、今シーズン飛躍の年に持ち込んだようです。
その些細なひとつのマインドセットが、彼の可能性をひとつ開いた重要な鍵だったのかもしれません。
今界隈じゃ”1番見ておきたい選手”としてトップに名前が挙がるほどの選手。
こういうにはモラントの将来を考えるとまだ早い感はありますが、脂の乗ってる選手です!
すでにNBAの顔だと言うメディアもいるくらい。これからが待てないくらい毎試合が楽しみですね。
少し前の記事ですがJerryもブログ内にモラントについての記事を書いてくれているので、そちらもチェックしてみて下さい↓
今回も読んでくれてありがとうございました。AJでした!
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