こんにちは、AJです。
本日現地11/17、ポートランドとの対戦は渡邊雄太にとって現時点でシーズンベストゲームとなりました。
29分の出場、20得点7リバウンドと、控えの出場ながらこの試合KDに次ぐ得点を記録し、この20得点は渡邊にとってシーズンハイ。
チームへの貢献度指標としても示されるEFFもKDに次いで2番目に多い20と好数字が示されたのも嬉しいですね。
まだ渡邊個人としては13試合しか消化していませんが、平均17.7分の出場時間はこのままいけばNBAキャリアでベストのペース。
昨シーズンはコロナ感染による戦線離脱をきっかけとして出場機会をほとんど失った渡邊でしたが、今季は故障復帰後も一定のプレイタイムを与えられ、チームローテに組み込まれていることが分かります。
昨季のトロント・ラプターズでは、隔離期間に入らなかったとしてもローテーションに組み込まれる可能性は低かったと思われるので、結果的に手放されネッツに拾われたことは運が味方したと言っても良い鞍替えだったかもしれません。
特にクロージングラインナップに組み込まれていることは日本人ファンにとって歓喜乱舞せずにはいられない状況ですね。
これにはチーム事情の運ももちろんありますが、渡邊雄太の高パフォーマンスを褒めたくなってしまわずにはいられません。
その理由には、渡邊が現時点で記録している様々なアドバンスドスタッツが示す数字の良さがあります。
1. アウトサイドシュートの効率の良さ
11/17時点で渡邊雄太のスリーポイント確率は驚異の55.6%。
これはNBA全体で見てもステフ・カリー、コリー・キスパート、R.J. ハンプトン、グラント・ウィリアムスと並んでパーセンタイル100thの位置(トップ)につけている好成績です。
(パーセンタイルとは1〜100まである偏差値だと思ってもらうと理解しやすいと思います)
しかもなんと、現時点での単純なスリーポイント%で渡邊雄太がリーグ1位!
1シュートする毎に獲得する得点数の平均値としても、1.56得点のグラント・ウィリアムスに次ぐ1.55得点でNBA全体の2位と、3ポイントシュートの効率についてトップレベルの記録を残している最中の渡邊。
もう少し細かいところを見てみると、渡邊はここまで試投数自体の合計数が少なくEffective Field Goal%の数字を示す規定を満たしていないそうですが、このカテゴリーでは2点シュートより3点シュートによって獲得したシュートの方が高く評価されるような計算式になっており、現時点での渡邊の数字がランキングに入った場合なんとリーグ1位なんだとか。
つまりアウトサイドシュート効率のカテゴリーエリアで渡邊は現在NBAトップの1人なわけです…
2. ターンオーバーの圧倒的な少なさ
The Sporting Newsでは彼のターンオーバーの少なさについても注目されていました。
この記事が書かれた11/15時点での数字ですが、渡邊は今シーズンまだターンオーバーを3回しか記録していません(!!)
これも当然リーグトップレベルの数字。先ほども使われていたパーセンタイルでの数字はなんと94thとほぼほぼトップ。
オフェンス面ではとにかく判断が良い選手として評価されていますね。
「渡邊はアンセルフィッシュな選手だ。
シュートの判断は正確で、ディフェンス面ではチームメイトがミスを犯した時もカバーを怠らない。
これらが彼がネッツで主力に入り込んだ理由だね。」
“Watanabe is an unselfish player, accurate when he does choose to shoot, and helps cover for teammates’ mistakes on the defensive end. Those are the reasons why he has become a mainstay for the Nets. “
-Via The Sporting News
3.より一層際立つディフェンス力
渡邊雄太がブルックリン・ネッツで確実な立ち位置を獲得したのは、そのシュート力に加えたディフェンス力が評価されているからなのは周知の事実ですが、
一定のプレイタイムを得た今季特に目立つのがリムプロテクト力です。
これまでのNBAキャリアでもショットブロックをハイライトとしてコート上で見せてきた渡邊ですが、今季彼はそのブロック数が既に7。
決して多いと言える総数ではないですが、ここ2シーズンのブロック数が16、19だったことを考えると容易に超えていけるペースにありますね。
さらに注目したいのはここから。
ブロックを直接記録することはなくても、相手のシュート率を下げている事が数字からも確認できます。
Crafted NBAによると渡邊雄太がガードしている状態でのゴール下周りで、相手オフェンスのシュート%下降率は9.7%。
前述したパーセンタイルでの表記方法で81thとなっており、これはリムプロテクターとして知られるミッチェル・ロビンソンやルディ・ゴベアより良い順位にいるんです。
単純に6’8”の渡邊雄太が守備の評価が高いセンタープレイヤー達ビッグマンよりも良い数字を持っているという事実は驚愕と言っていい状況。
まだシーズン序盤とはいえ、これは手放しで評価して良い部分ですね。
まとめ
シュートセレクションも良く、確率も良い、そしてディフェンスも良くてチーム優先のスタイル。
日本人ファンだけでなく、現地のファンからもそのスタイルとエネルギッシュなプレイから地道に評価を受けてきた渡邊雄太。
”アンセルフィッシュな選手が勝利には必要”という文言に、渡邊雄太の存在を例として挙げる場面も英語媒体から見る機会が増えてきました。
それは注目の高いニューヨーク(ブルックリン)のチームに所属していることも影響はしていると思いますが、この先着実に20分台の出場時間を獲得できれば、彼の評価と認知度は揺るがないものになりそうです。
まだまだ安心はできないものの、今は彼は日々シーズンハイ、そして出来ることならキャリアハイを更新していく姿はただただ歓喜して見ていきたいですね。
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