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ドレイモンド・グリーンが語った”自分たちがNBAで歴代最強ビッグ3になり得る”と思う理由②

Golden State Warriors
この記事は約11分で読めます。

AJです。

前回の記事の続きです。

グリーン本人とスプラッシュブラザーズの2人が”マッチメイドヘブン”であると言及したことを紹介しました。↓

今回は続いて、JJレディックのユーチューブチャンネル内での対談でドレイモンド・グリーンが語った、自身を含めたウォリアーズの3人が歴代最強の3人組だと思う理由の本題。

皆さんは”ビッグ3”の定義はなにかと聞かれたら、なんだと答えるでしょうか?

全員が平均20得点している?

全員がオールスター?

全員がオールNBA?

それとも優勝していることが定義づけするためには重要だと思うでしょうか。

ここから「歴代最高/最強のビッグ3」に入るラインナップを考えると、そのハードルは更に高くなりますよね。

これは自分の意見ですが、歴代ビッグ3に名を連ねるには”優勝”を経験しないと議論に入れないと思っています。

優勝していなくとも、過去にビッグ3と呼ばれたトリオは数多くいました。

例えばギルバート・アリーナス、アントワン・ジェイミソン、カロン・バトラーがウィザーズにいた頃、彼らがメディアからビッグ3と呼ばれていたことは鮮明に覚えています。

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おそらく2007年当時ほかにビッグ3と呼べるチームが多く存在しなかったことも理由になっていたとは思いますが、

彼らは3人全てが揃っていたウィザーズ在籍時の3年間、それぞれが平均20得点を記録した年があることからも、そう呼ばれる価値はあったトリオだったと思っています。

まあ最後の年はいわくつきの数字ではあるんですが、そうだとしても3人の得点力に疑いを持つ人はいないでしょう。

当時のチーム平均得点は90点台が当たり前だったことを踏まえると、なおさらですよね。

得点平均2005-20062006-20072007-2008
Gilbert Arenas29.328.419.4*
Caron Butler17.619.120.3
Antawn Jamison20.519.821.4
*アリーナスは拳銃持ち込み事件で13試合の出場にとどまった

ですが、今になって彼らを歴代ビッグ3ランキングに入れる人たちはいません。

当たり前ですが、こういったトリオがそういったリストに挙がらないのは勝ててないから、もっと言うと優勝してない事が理由なのは誰でも感じるところでしょう。

今になって90年以前のビッグ3を話題にすると、そのリストは一気に目減りしますが、当時もそれなりに呼ばれていた人たちはいたはずです。

それはアリーナスたちと同じように”優勝していないから”ビッグ3の定義から外されているように思います。

7 Big 3s That Never Won an NBA Championship
Big Threes in the NBA have become a staple of success in the past few decades, often leading to annual long playoff runs, finals appearances and even champion...

2年前ほどの記事ですが、Bleacher Reportの”優勝しなかったビッグ3ランキング”を見れば、もっと評価を受けても良さそうな面々もいると思いますが、それでもリストに名前さえ出てこないのは「優勝」「タイトル」「リング」、これがない事だけが障壁になっているのは明白ですね。

優勝していない事は究極的に言えば、成功していない事と同義になりますから、プロの世界では仕方のないことかもしれません。

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3人がオールスターに選ばれていたサンズも、成績や功績だけで見れば立派なビッグスリーだった
https://bleacherreport.com/articles/2888755-7-big-3s-that-never-won-an-nba-championship

つまり、成績だけ良くても最高のビッグ3議論には入らない、と言えます。

ドレイモンド・グリーンはこれを自分のステイトメントとして強調しています。

「俺たちがNBAで歴代最高のトリオの中の一つだと信じてる。

でもそれは”俺らが3人が全員平均20得点を上げているからだ”っていうわけじゃない。 歴代のトリオを比較するときにスタッツだけで判断しないよね。スタッツがどれほど客観的なものかは知らないが、スタッツだけで優劣が決まるようなものじゃない」

“I at my heart believe, we are one of the greatest trios ever in NBA history

But its not because the whole trios average 20plus points, right? You are not going to throw us three up there and be like ‘those three guys compare to these three guys’ and just like stats. I don’t know what the stats will equal out to but it’s not that.”

JJ Reddick Youtube Channel

スタッツに関係なく評価されている3人組で、近年必ずと言っていいほどリストに入ってくるのは2008年のボストンセルティックスですね。

ただ一度の優勝しかしていないとは言えど、ケビン・ガーネットのケガ、ケンドリック・パーキンスのファイナルでの離脱などなければ、成功は一年に留まらずダイナスティと呼べる時代を作れていたと評価される事は多いです。

ビッグ3議論では必ずと言っていいほど入ってくる2008ボストン

さらにこのトリオ、チーム形成後それぞれ個人成績の数字を減少させながらも優勝を手にしたことで有名。

3人ともオールスターでありながら、ポール・ピアースはアイソレーション、メインスコアラーとしての立ち位置、レイ・アレンはアウトサイドシュートからの得点に、ガーネットは守備の要とポスト、ミドルレンジの得点力として各々の役割分担が明確化して、バランスの取れたチームを構成することに成功しました。

これはスター選手を集めるだけではなく、相性や役割もふまえた獲得として評価されるべき好例でもありますね。

https://www.boston.com/sports/boston-celtics/2018/06/01/2008-celtics-nba-championship-documentary/
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優勝した3人組がビッグ3議論に入れるボーダーラインだとして、もしスタッツだけで全てを決められるのなら、このボストンのビッグ3はこんなに多く名前が上がってくることはないでしょう。

加えて、まだ記憶にも新しいスパーズダイナスティーもこの枠組みに入る例の一つ。

特にジノビリはキャリアの半分以上がシックスマンとしての活躍なので、スタッツだけで評価されていないことの証明にもなれる3人組ですね。

ここから10年先にどこまで話題に出てくるかはまだなんとも言えませんが、アナリストもコメンテーターもファンも、スタッツが全てじゃないことをわかっているからこそのリスト入りかと思います。

もっと言えば、スタッツを犠牲にしても、どこまで高い次元に行けていたか、が重要な点。ここをグリーンも語っています。

「以前も言ったことがあると思うけど、なかったら今言うよ。

あの2人がいなかったら今の俺はなかったけど、クレイとステフも今のようにはいかなかっただろうと思ってる。それは2人が歴史的なシューターにはならなかったと言っているわけじゃないよ。そうではないけど、今受けているような評価や、今3人がもたらしている支配力はこの組み合わせなくして有り得なかった」

“I think I’ve said before publicly but if I haven’t I’ll say it now.

I don’t think I would be the same but I also don’t think Klay and Steph would be the same.

That doesn’t mean they don’t reach greatness and they don’t become the greatest shooters of all time. That doesn’t mean that.

I just don’t think it would be… it would have that happen the way it’s happened today which all three of us has become who we become today through dominance”.

JJ Reddick Youtube Channel

ドレイモンド・グリーンが自信を持つのはここの部分です。

スプラッシュブラザーズと呼ばれる歴史的アウトサイドシュートのバックコートコンビに貢献している自分は、2人のおかげで優勝でき、優勝できたことでディフェンス賞やオールスター選抜をされる栄誉も得る機会をもらったと本人も認めています。

その一方で2人がここまで評価される選手になっているのも自分の存在あってのこと、という自信が彼にはあります。

「…でももしバスケットボールを知っていれば、”ああ、この3人組はバスケットボールのプレイ自体を変える偉業を成し遂げたんだね”ってなるよ。

そういうのがNBAの歴代最高ビッグ3に入る人たちなんだと思う。俺はそういうものだと信じている。スタッツを持ち出してきて’ほら、この3人は全員20得点していたから凄いんだ’って言うものではなくね。」

”But I think if you take a step back and you know basketball, you’re like ‘yeah, what those three guys were able to accomplish how we collectively change the way basketball is played.’

That would be one of the greatest trios in NBA history. I truly in my heart believe that, but like I said it’s not just your status quoted if you threw trios up there and all three on average 20 points. It’s not like that”.

JJ Reddick Youtube Channel
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彼らのウォリアーズがファイナルに進出するまでにも、スモールボールに挑戦するチームは存在しました。

けれどそれは大抵が流れを変えるため一時的に行うものだったり、ラインナップに組み込んでも1人ビッグセンターを入れることがほとんどでした。

しかしウォリアーズはそれに成功確率の高いスリーポイントを組み込むことでチームコンセプトにまで落とし込み、現在までスタイルを確立しています。

それが出来たのは言わずもがなグリーンの中継プレイの賜物でも有りますね。

さらに凄いのはウォリアーズの成功後NBAの他チームがこぞってスモールボールに挑戦し始めたこと。

今でこそ1試合通す中でスモールボールのラインナップが入るのは普通になりましたが当時の変わりようはまさにトレンドでした。

面白いのはウォリアーズ以降スモールボールで挑戦したチームに成功したと言えるチームがほとんどいない事。

NBA全体がこぞって取り入れたがったスモールボールですが、ウォリアーズほどのクオリティを作るには至らなかったと言えます。

それはスプラッシュブラザーズの存在やロールプレイヤーの問題かもしれませんが、大きなところにドレイモンド・グリーンの存在に頼ったところが大きいと見れるとも思いませんか?

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スモールボールで戦えるとNBAに可能性を見せたこと、それでもウォリアーズのようにスモールボールで成功したチームが未だない事。

時代を作りながらも真似することが難しいチームを作り出したウォリアーズのビッグ3。グリーンが自信を持っているのはそこなんだと、対談を聞いてAJは感じました。

客観的に見て、ドレイモンド・グリーンが含まれるビッグ3に否定的な意見の人たちは、”KDとスプラッシュブラザーズ”のビッグ3がウォリアーズダイナスティーのアイコンだと思っているからじゃないかと思います。

彼の加入時に2度優勝していますし、KD抜きでの優勝はまだ最初の1回のみなので、これを言う人たちの意見も頷けます。

確かにスモールボールの流れを作ったのはグリーンたちのビッグ3、しかしKDが入るとグリーンはどうしてもビッグ3の枠組みから外れてちゃうんですよね。

それでも個人的には、大きな流行から現在の当たり前を作ったグリーン入りのビッグ3は大きく評価されるべきだと思いますが、グリーンを含めてのビッグ3が優勝したのはまだ一度。これは確かに少し説得力が足りない。

ドレイモンド・グリーンを含めたウォリアーズの”オリジナルビッグ3”が歴代最高になっていくためには、これから数年の結果が大事なのかもしれません。

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