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FIBA世界選手権予選に出場する決意をした渡邊雄太のNBA残留の可能性は?

Japanese Players
この記事は約12分で読めます。

AJです。

今夏おこなわれているFIBAワールドカップのクオリファイアー(地区予選)が各地で始まっています。

中にはJerryも紹介しているバハマのバディ・ヒールドやカナダのシェイ・ギルジャスアレクサンダーなど、NBA選手が続々と目立った活躍をしていますね。

日本代表も先日の7/12日からアジア地区予選参加が始まっています。

そこには渡邊雄太の姿も。

当初日本代表参加の予定はなかったようですが、直前の6月になって代表入りが決まったようですね。

はじめは現地アメリカのロサンゼルス(もしくはカナダのトロント)でワークアウトに励むという情報でしたが、ここに来て予定を変えてきたのはNBAでの渡邊の微妙な立ち位置も関係していることでしょう。

7月現在の渡邊雄太の状況と、日本代表参加によって広がる可能性を考えてみたいと思います。

※この記事は2022年7/14日時点での考察です。

前回書いた渡邊雄太がラプターズに残れるか?の記事↓

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渡邊雄太のラプターズとの契約状況

他チームへの可能性は全く予想がつかないし、今のところ特定のチームが渡邊に興味を示している報道もマトモにないので、基本的にはラプターズとの可能性に視点を置きます。

まず、2021-2022シーズンに在籍したトロント・ラプターズとの状況について見てみましょう。

渡邊雄太は2020-2021シーズンにツーウェイ契約から本契約に移行し、昨シーズンの2021-2022年が契約最終年でした。

なので厳密に言うと今ラプターズとの間に契約はなくFA状態に入った渡邊ですが、ステータスは制限付きFA(RFA)。

ラプターズは他チームより先に交渉できる権利があり、渡邊に出せる予想のクオリファイングオファーは220万ドル(1年)とされています。

①これに合意すれば渡邊は来季もラプターズでプレイ。

②この提示に渡邊側が納得いかなかった場合はさらに交渉し、より高い契約か長い契約の同意にいたる

③もしくは他チームから受けた契約を選び、ラプターズがその額を払えるとしてマッチすればその契約内容でラプターズ残留

④マッチしないとラプターズが判断すれば渡邊は他チームに移籍することになります。

⑤もちろん、ラプターズが契約を提示せず他チームからも契約オファーがなければ、そのまま声がかかるまでずっとFA状態です。

https://raptorsrapture.com/2022/05/23/raptors-yuta-watanabe-confirms-wants-return-toronto/

渡邊雄太は何度も「ラプターズに戻ってきたい」と語っていて、渡邊側の優先事項はラプターズとの再契約と予想できます。

難しいのは、ラプターズ側がこの2年間で渡邊をどの程度評価しているかです。

悩ましいのはラプターズでの1年目と2年目のパフォーマンスの差。

ラプターズとして1年目の渡邊はスリーポイント確率が40%、対して2年目だった昨季は34%に落ちてしまいました。

スリーポイントは渡邊雄太の武器のひとつ

これには勿論起用法の違いも関係していたとは言いたいところですが、来季以降にロスター入りするとすれば使われ方は昨季の方が近いはず。

1年目は主力が故障で欠場していた間の穴埋めとしてプレイタイムを長くもらえてましたから、ラプターズのやりたいこととは少し違った起用法ではありました。

3&Dの役割を期待されていると本人も認めているポジションだけに、ラプターズと再契約するにはこの数字の落ちは懸念点になります。

それでも40%の年を2年前に記録したことも事実。チーム側が渡邊をどっち側として評価するかは、完全にニック・ナースに委ねられていそうな部分ですね。

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すでに行われたラプターズ補強は渡邊にとって向かい風

オフシーズンに入り、ラプターズは先立って昨シーズン途中に獲得したサデウス・ヤングと再契約

FA市場が解禁してからも直ぐにクリス・ブーシェイと再契約しました。

この2人の再契約は、渡邊雄太にとっては正直とても痛いラプターズの決断です。

チームにとってこの2人、特にヤングとの再契約はシーズン終了直後から優先事項だったように見受けられます。

シーズン後半、彼のバランサーとしての多才さにラプターズは何度も救われました。

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若手が多いラプターズにとって彼のようなゲームの流れを知っている選手は確保すべき存在なので、ヤングの残留は納得です。

しかし、元々プレシャス・アチウワ、スコッティ・バーンズ、ゲイリー・トレント(G-F)、ダラーノ・バントンと、育てたいフォワード選手てんこ盛りだったラプターズに、このベテランフォワード2人の再契約は側から見てもフォワード過多…

さらには今年優勝を果たしたゴールデンステイト・ウォリアーズで重要なサポート役としてチームに貢献したオット・ポーターJr.も獲得してしまいます。

追い討ちをかけるようにジャスティン・シャンパニー(G-F)との再契約もつい先ほど報道されました

シャンパニーやトレントJr.はガードフォワードといえどプレイ自体はガードなのでそれほど気にしなくても良いかもしれませんが、それでもやっぱり多いですよね

これでOGアヌノビーがチームを去るかもまだ分からないんですから、もうフォワード枠はギュウギュウ。

控えフォワードだけでもアチウワ、ヤング、ブーシェイはラプターズで結果を残しているので、ローテーションから外れるのが想像しづらいです。(アチウワは実績で言うと怪しいけど育成枠として期待が高い)

オット・ポーターが来たことで、複数年契約したブーシェイがプレイタイムを貰えなくなるということまであり得るとすると…現状では余計渡邊雄太が時間を貰える可能性は低そうなメンツが並んでいます。

これらの人材の豊富さから、チームが渡邊にオファーをしない可能性は高いと予想できます。

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ラプターズ残留があるなら”5フォワードラインナップ構想”が唯一の希望

それでも幾ばくかの渡邊残留の可能性をラプターズに期待してしまうのは、チームが夢見ているオールフォワードラインナップにあります。

HCのニック・ナースは、現代バスケとして主流になっているスモールボールラインナップのひとつ先を行く、5人全員身長のあるオールラウンダーで揃える5フォワードをチームのシステムに組み込むことを狙っています。

ラプターズを観ている方の中には、既に試している時間帯があることを気づいてる人もいると思います

これはラプターズファンのAJが長年期待を込めて語っているので、常連さんはそろそろ聞き飽きたかもしれません笑

でも、現在スモールボールの打開策としてビッグボールを仕掛けようとしているチームも時折いる中、ニック・ナースが完成させたがっている5人全員なんでもこなせる6’8”(205-206cm)で揃えるラインナップは、もし完成すればそれこそ新しいトレンドに成り得るポテンシャルを持っています。

厳密にはひとりガード気味の選手(トレントJr.とか)が入ると思うので、スモールラインナップの亜種といった方がニュアンスは伝わりやすいかも。

もしこのシステムを視野に入れているとすれば、渡邊雄太を確保しようとする可能性は上がります。

ニック・ナースは渡邊加入1年目の時、「1番から4番までディフェンスできる選手」を求めていると渡邊に対して語っていました。

渡邊雄太にこれを求めているとしたら、それは彼がオールフォワード構想の一部になれるかもしれない可能性を秘めているんじゃないでしょうか。

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ペリメーターへのクローズアウトも上手く、相手によってはセンターにもマッチアップできる渡邊は、上手くいけばラプターズのこのラインナップ構想のキーファクターになれるかもしれません。

勿論これは渡邊のアピールポイントであって、彼がいないと成り立たない訳ではないので必要とされないこともあり得ます。

ただ、ここを評価してくれていればラプターズ残留の可能性はある程度あってもおかしくない、と思うんです。

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日本代表に参加して自分をアピールするメリット

2021-2022シーズン、渡邊雄太は12分弱しかプレイタイムを得る事ができませんでした。

これについては、かわいそうですが文句を言うことはできません。

厳しいNBAの世界の中で、使おうと思わせられる選手でないといけないのは当然の競争ですから。

しかし、プレイしないと自分を証明できないのも事実。

日本代表での渡邊雄太のキャリアスタッツは以下。

FIBA(8games)MPGPTSFG%3P%FT%REBASTSTLBLK
Yuta Watanabe33.616.444.9%25%85.7%6.51.81.10.6
https://www.basketball-reference.com/international/players/yuta-watanabe-1.html

2021-2022年のラプターズでのスタッツがこちらです

Raptors(38games)MPGPTSFG%3P%FT%REBSTLBLK
Yuta Watanabe11.74.340.6%34.2%60%2.40.30.4
https://www.basketball-reference.com/players/w/watanyu01.html

日本代表でプレイすれば彼は中心選手。

今回八村塁がいないとなれば間違いなくファーストオプションです。

「出場時間を貰えたらこれだけやれる」

渡邊が今回現地でのワークアウトから日本代表に参加する決断をしたのはこれを証明するためでしょう。

ここでの活躍がイコールNBA残留になる訳ではありませんが、繋がることは確かです。

例を挙げると、昨年のオリンピック予選で活躍を見せたモリッツ・バグナー。

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NBAではいちロールプレイヤーの控えめな存在感ですが、このオリンピック予選の活躍が再注目されるひとつのきっかけになりました。

渡邊雄太も、今回のワールドカップ予選で自分の最大限を見せつけることを目的としているんじゃないかなと思います。

(勿論日本代表として、という気持ちはあると思いますが、ここではNBAからの視点のみで話します。)

FIBAの公式大会でNBAから注目を浴びるようになった選手は多くいます。

古い例にはなりますが、ジョーダン時代のブルズでスキルズビッグマンの走りとなったトニー・クーコッチが注目されたことや、

アメリカ代表を倒したことで大注目された”ベイビーシャック”ことギリシャのソフォクリースは世界の舞台でNBAスカウトの目に留まった選手として有名ですね。

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それだけFIBAはNBAスカウトが集まる場でもあります。

渡邊雄太はきっとそこでラプターズのみならず、NBA全体に少しでも注目されることを目指そうとしているんだと思います。

現7/14日時点で1試合しか消化していませんが、21得点8リバウンド4アシスト3ブロック1スティール。なかなか見栄えいいんじゃないでしょうか。

特に3ブロックは凄い。

ディフェンス面は渡邊の強みになる部分ですから、30分以上の出場時間を得られた時にどれだけディフェンシブスタッツが伸びるのかは、今後強みにできる期待が持てるところです。

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まとめ

フリーエージェント市場が解禁になった7月でも、渡邊雄太に関する噂は少なくどうなるか未だ全く分からないのが現状です。

しかしラプターズの序盤の動きから、ラプターズに留まる渡邊の意向が叶うかは難しいと言わざるを得ません。

他チームへの噂も信憑性のあるものは全くと言っていいほど聞きません。

そんな中、少しでも可能性を広げようと日本代表に参加して頑張っている最中。

どこかNBAのスカウトの目に留まって、他チームからのオファーの動きでもあればラプターズも動き出すかもしれません。

今はまだ日本代表での活躍を見ながら辛抱強くニュースを待つしかありませんね。

追記8/1: ラプターズがロスター最終枠を使って他選手と契約しました。これによって渡邊雄太のラプターズの可能性は(開幕ロスターとしては)ほぼ消滅しました…↓

参考メディア:

https://dailyhive.com/toronto/raptors-yuta-watanabe-playing-for-japan

https://raptorsrapture.com/2022/05/23/raptors-yuta-watanabe-confirms-wants-return-toronto/

https://www.fiba.basketball/asiacup/2022/team/Japan

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