かつて高校2年生で高校MVPに選出され、当時2022年クラスでNBA入り1番の注目株だった選手を知っているでしょうか。
当時ハイライトがSNS上で大量に流れたので、記憶にある人も、気にしていたファンも多いかと思います。
エモニ・ベイツ。今回2023年のNBAドラフトに、2巡目全体49位でクリーブランド・キャバリアーズに指名された選手です。
高校2年生と記しましたが、アメリカの教育制度だと高校は日本にあたる中学3年からの4年間なので、実質高校MVPを日本で言う高校1年生で獲得した事になります。
これはアメリカ本土でも前代未聞、まだソフモア(Sophmore)、高校2年目で最優秀選手に選ばれたのがどれほど異常なのかは最年少という言葉を聞いただけで理解できてしまう。つまり天才です。
そんなエモニですが、スクート・ヘンダーソンと同じく誕生日の問題(いわゆる早生まれ)で高校卒業後も2年待たないとNBAドラフトにエントリーする事ができませんでした。
アメリカでは高校当時大注目を浴び、多くの有名大学がオファーしましたが選択したのはメンフィス大。あのペニーがコーチをしている事が理由の一つになったと言われています。
しかしカレッジ一年目の成績は伸び悩みました。得点力が魅力の選手でしたが平均一桁に終わったのは期待外れになってしまいましたね。
その後より大きな役割を求めて地元ミシガンにあるイースタンミシガン大に転校しました。
その結果スタッツは大きく伸び、彼らしいスタッツになったと言えます。
しかしいつの間にか2022年クラスの注目選手に彼の名前が挙がることはなくなり、気づけばビクター・ウェンバンヤマとスクート・ヘンダーソンの一騎打ちのような盛り上がり方になっていました。
メンフィスで期待されたような数字を残せなかった事が1番の懸念点になったと考えられますが、
昨シーズンでのスタッツはFG40%、スリーポイントも33.8%と低調で、早い順位での獲得に乗り出してもらうためには少し物足りなかったみたいです。
勘繰ってしまうと、エモニが学生時代に起こした問題もタイミング的に大きなマイナスになったように思いました。
彼の車の中から登録されていない拳銃が2つ発見され逮捕されたニュースがありました。
現在ジャ・モラントのおかげで銃問題に敏感になっている矢先、つい1年ほど前に銃関係で問題になった選手を敬遠したという予想はタイミング的にもどうしても頭に浮かんでしまいますね。
それでも当時は比較はケビン・デュラントやブランドン・イングラムと、ハイライトを見れば比較対象にその名前が挙がるのも納得の動き。
さすがに彼らと同じレベルに行くには環境面も含めてかなり厳しい道のりにはなると思いますが、NBAで生き残ることはできる選手だと信じたいですね。なにせ16歳で全米高校MVPですから。
生き残るためにはジェームズ・ジョーンズのような背の高いスポットシューター型になるのもアリじゃないかな?
あとはどれだけ謙虚に自分に向き合えるかでしょうか。
イースタンミシガンからドラフトされたNBA選手は1998年以来だそうです。
それだけNBAでドラフトされる事自体が、特に名門大学以外から指名される事がどれだけ凄いことかも分かりますが、近年はドラフト外でも名を上げている選手は増えてきています。
イースタンミシガン大と聞いて思い出してしまうのはアール・ボイキンス
今となってはハイライトさえ探すのが難しい選手ですが、個人的にはかなり影響を受けました。
エモニ・ベイツ、指名はされたもののシーズン開始までに正式に契約できるかはまだ分かりません。おそらくツーウェイ契約からになると思いますが、そこのスポットを確約するためにまずはサマーリーグで活躍を見せてほしいところですね。
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