こんにちは、AJです。
シーズンも4分の1を消化。早くもチーム毎のプランが修正されていくのが見て取れますね。
良い選手を揃えつつも、強くも弱くもならないペイサーズはCaris Levertに加えMyles TurnerとSabonisどちらかを放出し再建する方針に向かっていると報じられ、
歴代最弱ペースの負けを重ねていたロケッツは、なんと一転してアクティブ連勝記録を保持中の6連勝(12/7日現在)。再建したばかりにも関わらず解体かと思われていましたが、なんとかなりそうな雰囲気が出てきました。
そんな中で日本人ファンがやっぱり気になるのは渡邊雄太とラプターズの関係。
今年故障でスタートに遅れた渡邊ですが、復帰後は15-20分のプレイタイムを獲得していて、チームのローテーションにしっかり入っているのが確認できます。
Dalano Banton、Scottie Barnesら新規加入選手とポジション争いしてしまうんじゃないかなーなんて懸念もしていましたが、プレイスタイルや役割も差別化出来ていて「片方が良いからもう片方がいらなくなる」なんてことにはならなさそうです。
活躍の内容や役割についても書きたいですが、今回は今後の契約の可能性について。
渡邊はこれからシーズン中もしくはシーズン後に契約延長・再契約できるのか?ということですが、
残念ながらシーズン中の契約延長に関しては規定に基づき今の渡邊では出来ません。
契約延長の場合3年以上の契約下にある必要があることや、昨年の2way契約から本契約へ移行したパターンにおいて、その契約終了後(今回の渡邊で言うと今シーズン終了後)は制限付きFAになる決まりがあります。
制限付きFAとは一度在籍チーム以外から規定の日にちまでオファーを受け付け、基本的にはその中で最も高額のオファーとの契約締結になるいわゆる入札制度ですが、そのオファーと同額を在籍していたチームが支払うと判断した場合、選手の意思に関わらず元々いたチームに残留することになります。
今回の渡邊はこの制限付きFA(RFA)が適応される選手になります。
なのでシーズン中の契約延長は今回はできないはず。
The Athleticによると、渡邊の場合最大で4年合計$47milの契約が可能とのことですが、現時点の予想では年平均して$7-9milのレンジで契約するのが現実的な最大値のようです。
しかし当然ではありますが、これから4ヶ月の出来次第で評価も変わるとしています。
まだNBAで90にも満たない数しか出場試合数がない渡邊雄太。この時期に予想をすることはまだ少し難しそうです。
それでも今の貢献の仕方を見ると、既にセカンドユニットとしては需要がありそうに思えます。
年$10millionを超える契約をする可能性は低いですが、現状のままでもRFAになれば$3-5milのレンジであれば欲しがるチームは普通にありそうですよね。
渡邊がNBAでのポジションとして目指しているという3&Dのプレイスタイルはどんなチームにも常に需要がある役割です。前例を見ていると契約金額が高くなる役どころではありませんが、クオリティを上げることに励んでいればNBAに居場所はありそう。
問題はラプターズに残留することがあるかですが、やはり現状ではなんとも言えないのが現実的なところ。
HCのNick Nurseに気に入られているというのは間違いなさそうですが、これを頻繁に耳にするのは日本人のレポーターが何度も渡邊の質問をするから、という部分は大きいと試合後インタビューを見ていると言わざるを得ません。
少なくても今のラプターズはNurseの好みに合った選手が集まっていますから、誰のことを聞いても「気に入っている」発言が出てくるのは自然なこと。
しかしその中で残留への期待として信用できる内容は、昨年に話していた渡邊を気に入っている理由でした。
それは「どこのポジションでもディフェンスできること」です。
フォワードでガードからセンターフォワードまでマルチにディフェンスできる選手は、ポジションレスバスケ・スモールボールをやりたいNurseにとってはキーファクターのはず。
契約がリーズナブルであればラプターズは渡邊との契約にマッチしない理由は今の所ないはずです。
肌感覚ですが、ラプターズが出してくれるのはThe Athleticが予想していた通り$7-8mil前後が最大値かなーという感じはしています。
理由はラプターズは主力選手に既に多くの金額を支払ってしまっていること、そして渡邊と同じドラフト外・2Way契約からのシチュエーションで複数年契約をしたChris Boucher(クリス・ブーシェー)が年$7mil(合計2年$13.5mil)の契約だった事があります。
Boucherも現在の契約を締結した当時、今の渡邊と同じ27歳。ベンチからの出場で契約する前年の成績は13.2分出場、6.5得点、4.5リバウンド、1.0ブロックでした。
これは今シーズンの渡邊雄太の出場時間やスタッツと近いところがあります。さすがにリバウンドとブロックは比較して少ないですが…。
出場時間 | 得点 | リバウンド | ブロック | スティール | 3pts FG% | |
Chris Boucher(2019-2020) | 13.2 | 6.6 | 4.5 | 1.0 | 0.4 | 32.2% |
Yuta Watanabe(2021-2022 so far) | 16.8 | 6.0 | 2.8 | 0.4 | 0.6 | 41.2% |
ポジションと役割に少し違いがありますが、その分渡邊の方がアウトサイドシュートが正確ですね。
41.2%はかなり良い数字。
逆にBoucherはGリーグでMVP・DPOYを同時受賞して箔がついていたのですが、ここまでNBAでプレイした試合数を考えればもう渡邊雄太にその部分(下部リーグでの活躍度)は関係ないでしょう。
現在Boucherは出場チャンスをめっきり減らしてピンチな立ち位置にいますが、少なくてもNurseの好みと貢献度での需要で考えたら、渡邊雄太はラプターズに年$6-7millionの評価を受けても良いんじゃないか、というところに来ているようには思います。
あとは巡り合わせと運です。他のチームが欲しがればそっちにいく可能性は上がりますがNBAで需要がある事の証明でもあります。
なんにせよあと残りシーズン4分の3、リーグ内での評価を高めるためにも渡邊雄太が出来るだけ活躍してくれることを祈るばかりです。
そして日本人初となるプレイオフ初出場を決めて欲しい…できれば八村塁と同時にね!
追記4/30:4月に新記事書きました↓
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