こんにちは、AJです。
今季低調ぶりが目立つニューヨークニックスのJulius Randle(ジュリウス・ランドル)。
昨年のMIP受賞からの落差が激しい事もあってか、それともニューヨークという土地柄なのか、今年はプレイオフで勝つチームを期待されていただけにいっそう厳しい声にさらされています。
単発では良いパフォーマンスを見せてくれる試合があるものの、やはりチームを引っ張れない不調の声を止める事は出来ていません。
(現地時間1/27日時点での)前2試合では24得点9リバウンド、18得点7リバウンドと復調が期待される数字を残しましたが、今日のヒート戦では低調ぶりを再び露呈してしまいました。
今年東地区を勝ち抜くという呼び声も高いヒートと、このままだとプレイオフ戦線からゆっくり外れていってしまいそうなニックスの対照的なチーム状況が見えた試合のようにも感じられました。
注目のRandleは前半からまったく振るわず、前半終了時点でたったの4得点。この試合で記録した4ターンオーバーのうち3つを既に犯しています。
試合を通しても11得点に終わりました。そのうち7点はガーベージタイムによる得点だったと言われる始末。
第3クオーター終了時点で既に点差は30点。Randleはこの試合27分プレイしたものの第4クオーターにコートに戻ることはありませんでした。「あとの7得点はガーベージタイムによる得点だった」そう言われるのも仕方がない試合です。
さらにこの日、彼への批判が厳しくなったのは控えフォワードのObi Toppin(オービ・トッピン)が目を見張る活躍を見せたこと。
今年ベンチからの得点力として確実にチームへの貢献度を高めている若手は、この試合21分の出場で18得点5リバウンド。シュート確率は77.8%という高効率での活躍でした。
1/26 vs HEAT | 出場時間 | 得点 | FG% | 3P% | REB | AST | TO |
Obi Toppin | 21 | 18 | 77.8% | 66.7% | 5 | 1 | 1 |
Julius Randle | 27 | 11 | 41.7% | 0% | 6 | 4 | 4 |
もちろん、チームとしては嬉しい事に違いありませんでしたが、ヘッドコーチのThibodeau(シボドー)は試合後こう言っています。
The thing is, it’s not just the starters. The bench did some good things, but we need everyone to play well.
“大事なのはスターティングの活躍だけではない。ベンチからプレイした選手が良い活躍を見せてくれた。でも、(勝つために)私たちは全員が良いプレイをしないといけない”
-NBA.com
かつてはニックスでHCの経験もあり、現コメンテーターのJeff Van Gundy(ジェフ・バン・ガンディ)をはじめ、スターティングメンバーを入れ替えた方がいいのではないか?という声は日に日に聞くことが増えてきています。
それはRandleだけが理由ではありません。
今季1番浮き沈みしている選手と言っても良いKemba Walker(ケンバ・ウォーカー)もこの試合たったの7得点。アシストもリバウンドもスティールもありませんでした。
1/26 vs HEAT | 出場時間 | 得点 | FG% | 3P% | AST | REB | STL |
Kemba Walker | 19 | 7 | 25.0% | 28.6% | 0 | 0 | 0 |
18分の出場に止まったとはいえ、チームとしては喜ばしくない成績です。
ここ3試合を見ても7得点、8得点、5得点。何より出場時間が少なく、スタメンとはいえチーム第一のPGとは言えないような状況に。
もう1人のスタメンガード、Fournierも時折持ち前の得点力を発揮する試合はあるものの、全くリズムに乗れていません。
一時期、代わりにスターティングになっていたAlec Burks(アレク・バークス)も最近は低空飛行です。
徐々にですが良い時間帯にQuickleyやGrimesの出場機会が増えているようにも見えるため、思い切って若手をスタートにしてはどうかという声が出るのも頷けます。
さらには先日アトランタから獲得したCam Reddishの存在もその声を後押しする存在になっているんでしょう。
その声はThibodeauにも届いているようです。彼はその意見について試合後のレポートでこう答えています。
Players are going to go through things,
said Tom Thibodeau. But when the scoring isn’t there, Thibs added, “Don’t let that take away from any intensity that you have. Oftentimes it’s the hustle plays that get you going, that’s probably the biggest thing.”
「選手たちはこのスランプを乗り越えられると信じているよ」
シボドーは続けてこう言いました。
「たとえ得点が上手くいっていないときも、集中を切らしてはいけない。ハッスルプレイはしばしばスランプを脱するために必要なことだ。それが(勝つためには)1番重要な事だと思っている。」
-NY Postより引用
インタビュールームでレポーターに答えていたThibodeauは、『まるでロッカールームにいるRandleに話しかけているようだった』とNYポストの記者は語っています。
そう、いまRandleに厳しい声が向けられているのはただ不調な事だけでなく、そのプレイに集中力、やる気の散漫さが見えてしまっているからです。
土地柄はげしいファンの声もありますが、そこで反射的な反応を見せてしまっているJulius Randle。
試合後のインタビューも拒否して罰金を喰らう事態も起こしています。
せめてリーダーシップを見せていれば、こんなに叩かれることもなかったのかもしれませんが、全てはこれからの本人次第。
負の感情をモチベーションに変えて昨年のような成功をもたらしてくれるのか、それともこのまま下がり調子で早いシーズンを迎える年にしてしまうのか…。
個人的にRandleはDemarcus Cousinsタイプ。怒りや負の感情を強さに持ってくるタイプにいると思うので、ニックスファンのこの”暖かい厳しさ”が良い方向に転ぶ選手だとは考えています。
せめて「チームを出たい」とはならないように、個人もチームも勢いを取り戻すことを願うばかりです。
コーチThibが言うように、まずは「やる気」を見せるところから、期待したいですね。
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