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ネッツで渡邊雄太が戦わなくてはいけない相手を考えよう

Brooklyn Nets
この記事は約11分で読めます。

AJです。

渡邊雄太、ネッツとのキャンプ契約が決まりましたね。とりあえず拾われないということは無くて良かった良かった。

レギュラーシーズンで入れるフルロスターは15人。

ツーウェイ契約を入れても17人です。

渡邊はツーウェイ契約できる規定からすでに外れてしまっているので、15人の中に入らなくてはいけません。

では、どうやってそのスポットを勝ち取らないといけないのか?

探してみても、渡邊雄太のシチュエーションを解説するような記事は中々ありませんでした。

選手の知名度や注目度からして仕方ないところではあります。

ひとつ気になるところは、本人はキャンプ契約と言っていますがNYポストの記事では”無保証の1年契約”とされているんですよね

Nets sign free-agent forward Yuta Watanabe to one-year contract
The Nets signed free-agent forward Yuta Watanabe on Sunday, filling one of what had been an NBA-high six open roster spots.
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本人が言っていることの方が正しいとは思うのですが、NYポスト側も間違いであれば直ぐ訂正するはずでどちらも間違っているようには思えません

考えられるのは1年フルの保証無し契約か、一定の日程が過ぎた時点でシーズン契約(1年)が保証される内容のもの。

ここ最近ではレイカーズに戻ってきた時のドワイト・ハワードなんかが途中から保証される契約を受けていましたね。

Lakers to sign Dwight Howard to a non-guaranteed contract
The Lakers will sign Dwight Howard to a one-year non-guaranteed contract. He must first clear waivers after working out a buyout with the Memphis Grizzlies.

契約やCBAを完全に把握していないので説明できなくて申し訳ないですが、大抵レギュラーシーズンが開始されるまで残れば、という条件が多く聞くものだと思います。

多くの一部保証の内容は、ある日程を過ぎれば金額が保証されるものが近年ではほとんどですが、

単純にカットされた際一部を保証する契約もあります。

渡邊雄太の言いようを察するに、今回は全く保証なしの1年契約なんじゃないかなと思います。

つまり感覚的にはいつカットされてもネッツにリスクが無い状況です。

まずは開幕ロスターに残るためにプレシーズンを戦い抜いてアピールしなくてはいけないと言うことですね。

状況をもう少し説明すると、渡邊雄太がネッツと契約をするために使ったスポットは15のうちの14個目。

少し余裕があるようにも感じられましたが、その後ネッツはベテランフォワードのマーキーフ・モリスと1年契約をしました。

これで現状のロスター分は全て埋まっていることになります。

しかし渡邊自身も言及している通り、ロスター枠を使われたからと言ってそのスポットを確約できる立場ではないことがわかります。

では、渡邊雄太は具体的にどの選手とこのスポットを奪い合わないといけないのでしょうか?

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デイビッド・デュークJr.

スポット争いの点で1番取り合いの状況が生まれるだろう相手が、このデイビッド・デュークJr.。

ルーキーだった昨シーズンはネッツで22試合に出場しています。

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彼は完全にガード選手なのでポジションとしては渡邊雄太との争いになりませんが、最後のスポットを獲る選手として見比べられる可能性が1番高そうです。

ただ、ここに関しては渡邊雄太の方が有利と考えています。

理由は、ネッツにはすでに出場時間の保証をされているガード選手が多いこと。

カイリー・アービングとジョー・ハリスはスターティングでしょうし、

ロイス・オニールやセス・カリーがハリスの代わりにスタメンになっても不思議じゃないほどガード陣はレベルが高いですね。

Breaking down Yuta Watanabe’s NBA future after former Raptors forward signs deal with Nets | Sporting News Canada
The Nets announced they have signed former Raptors forward Yuta Watanabe ahead of training camp.
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控えからの出場時間が確実に保証されているパティ・ミルズやキャム・トーマスがいることも、デュークJr.が生き残ることを厳しくさせているでしょう。

どれだけ時間がもらえるか分からないベンチのガード、エドモンド・サムナーも4年間過ごしたインディアナ・ペイサーズで年々成長を見せつけていた選手。

サムナーは契約も2023-2024まである選手なので、デュークにとっては自身を不利にさせる存在です。

さらにデュークは、今オフにネッツからオファーされたツーウェイでの契約を断っています。

これは本契約の枠が残っていたためそちらでの契約を求めた上での決断でしたが、こうして渡邊・モリスと契約され枠を埋められてしまった今、彼の本契約の望みはより薄くなったとしか言いようがありません。

結果ツーウェイ契約をひとまず受け入れることになるのではないかと予想しています。(ネッツがまだ契約にオープンであればですが)

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エドモンド・サムナー

そして先述したエドモンド・サムナーとも、スポット争いで見れば視界に入る選手でしょう。

サムナーはすでに契約下にある選手なので競合するとなると圧倒的に渡邊不利ではあります。

渡邊との争いに勝つかどうかというポジションにはいないと言われても仕方ないくらい、昨季はリーグに馴染んでいた選手です。

元々がデュークJr.と同様ガード選手なので、直接の競争相手としては少し違うのかもしれませんね。

出るとしたら一緒に出る時間帯が多くなるだろう控え選手ですが、

シーズンが開始された時に判断されるチーム状況によってガードが必要なら彼を、ウイングのディフェンスやシューターが必要なら渡邊を残す、という時のカット対象の選択肢になるかもしれない選手かと思います。

ただ重ねて言いますが、サムナーは契約下にある選手。

2023-2024シーズンまで契約がある以上、単純にカットされる可能性は渡邊雄太よりかなり低いです。

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ケスラー・エドワーズ

ポジションや役割的にも最も被っていると思うのがケスラー・エドワーズ。

主にウイングでのディフェンスとアウトサードシュートからの得点を役割にしている感じはシクサーズのマティース・サイブルに近い印象を受けます。

22歳とまだ若く、キャム・トーマス、ニック・クラクストンと共にネッツが育てるつもりの若手枠に入っている選手と思われます。

この選手がカットされる可能性は現時点で0です。

年齢を考慮しても渡邊雄太が彼のスポットを奪うことは正直考えにくいですが、渡邊がネッツに残りたいなら彼の調子の良し悪しは大きく影響する選手になるはず。

彼から出場時間を奪えていれば、それは渡邊雄太のネッツ残留を期待して良いと思います。

ただ昨シーズンを見た限りでは、あまり波の上下が激しいタイプの選手ではなさそう。

ここに期待するのは少し心苦しいところではありますが、ケスラーに若さゆえの不調が起こることでもあれば、渡邊残留の確定演出と言って差し支え無いでしょう。

個人的にケスラー・エドワーズはキャムと合わせて好きなネッツの若手選手です。出来れば渡邊と一緒に活躍している姿を見たいものですね。

敢えて言えば渡邊の方が身長が大きいので、3番4番で一緒に出ることはあるかもしれません。

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マーキーフ・モリス

マーキーフ・モリスと渡邊はスポットの取り合いをするという同じラインには立っていません。

マーキーフはこれまで培ってきたNBAでの信頼があるので、渡邊が彼の出場時間を左右することはほとんどできないでしょう。

なので渡邊とのスポット争いとして名前を出すのはおかしいのですが、少し可能性を考えてしまう部分があります。

それが近年のマーキーフの出場時間の低下です。

ベテランPFで貢献する方法や役割もがっちり決まっているマーキーフですが、33という年齢のせいか故障の影響か、ここ数年段階的に出場時間が少なくなってきています。

Markieff MorrisTEAMMINS
2018-2019WAS/OKC21.9
2019-2020DET/LAL20.5
2020-2021LAL19.7
2021-2022MIA17.5
https://www.basketball-reference.com/players/m/morrima02.html

故障がちな選手としても知られているマーキーフ・モリス。

それでも例年は60試合前後出場していますが、今シーズンもどこかのタイミングで故障をする可能性は高いのではないでしょうか?

特に昨シーズンはヨーキッチに背中からアタックされた際の怪我が大きく影響し17試合しか出場できていませんでした。

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今シーズンは無理せずに出場時間を抑える可能性を考えてしまいます。

カイリーとKDさえいればチームはいつでも優勝候補になり得ますから、プレイオフを視野に入れたベテランのプレイタイムマネジメントは十分有り得る行動です。

もしそうなると渡邊へのチャンスは大きく広がるように思えますね。

身長も同じ渡邊は、マーキーフが出れない時に代わりに4番としての出場を任される機会があるかもしれません。

一方でマーキーフが今シーズン元気にプレイできるとなると、その分渡邊は出場する機会を大幅に制限されることになるでしょう。

ユーチューブで現地ネッツファンの方のチャンネルでも、

「渡邊は13番目14番目の選手になるがこの獲得は良い補強だ。彼は誰かが怪我した時出場時間をもらえる選手になる」(要約)

-via Nets Kingdom

と発言してくれています。

ポジションとしてチームメイトの怪我次第というのは申し訳ない状況になりますが、

渡邊ファンとして応援するのであればメンバーの怪我が渡邊残留の大きなチャンスにはなります。

そのチャンスをくれる1番の候補はベテランのマーキフ・モリスかもしれません。

また、彼が健康だったとしても出場時間の低下があるとするなら渡邊に出場機会をくれるきっかけになるという期待をして良いと思います。

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T・J・ウォレン

(9/17追記)

書くか悩みましたが、TJウォレンも対象と見て良いのかもしれません。

ウォレンと言えば”バブルジョーダン”と揶揄されたほど2019-2020シーズンのバブル内での試合で活躍した選手。

53得点を記録した試合は彼が注目を浴びた理由になった1番の例でした。

普通に考えればTJウォレンがラストスポットの取り合いのメンバーになることは考えにくいのですが、

怪我の影響で昨シーズンを丸ごと棒に振っていること、その間にチームを移籍していることで彼の立ち位置が全く読めません。

ネッツに揃っているガード陣・フォワード陣の面々を見ているともしかしたらNBAですでに結果を残している彼さえも見極められる立場にいるんじゃないかとも思わされます。

単純な得点力ならウォレンに分がありますが、チームとのフィット感を考えた場合もしかすると渡邊と競争する立場になるのかもしれません。

もともとがスタメンになっていておかしくない選手。ネッツでスタートになっていることでもあればここに名前を載せたのが恥ずかしくなりそうです。

ただ、彼が渡邊雄太とプレイタイムの取り合いをしているようであればその時点である意味渡邊の勝ちと言えるのかも。

プレシーズンでウォレン自身の立ち位置を確認してみない事には、1年休んでいた影響が彼にとってどれくらいあるのか分かりませんね。

(9/17追記ここまで)

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まとめ

なんだかんだ、オルドリッジとグリフィン残留の可能性が無くなった事が渡邊雄太の最大のチャンスかもしれません。

おかげで控えフォワード枠に若干のチャンスが残っているように見えます。

裏を返せば、だからこそフォワードの渡邊を獲ったとも考えられますね。

それでもKD、ベン・シモンズ、マーキフ・モリス、ロイス・オニール、TJウォレンがいると考えると出場時間を獲得しに行くのは非常に困難に感じます。

ただメンツを見る限りロスタースポット争いとしてはガードの方が熾烈で、ガード陣からカットされる可能性の方があるように自分は思っています。

確率の高いシューターも複数人揃ってしまっているネッツだけにシュート力を買われて渡邊が残る可能性はまだまだ低いですが、

記者の杉浦大輔さんがスポーティングニュースに寄稿していた記事にも書いてあったようにウイングのディフェンスを求められているのだとすれば、活路は見出せるのかもしれません。

[杉浦大介コラム第117回]ネッツと契約した渡邊雄太が開幕ロスターに残るための3つの条件 - スポーティングニュース
NBA4年目を終えてフリーエージェントとなっていた渡邊雄太がブルックリン・ネッツと無保証ながら契約を結んだ。9月下旬から始まるトレーニングキャンプとプレシーズンを経て、10月下旬の2022-23シーズン開幕時にチームに残ることができるのか。開幕ロスター入りの3つの条件を分析する。

個人的には、ここでカットされたとしてもシーズン中契約でどこかしらが拾ってくれる可能性があると思っています。

それだけラプターズで存在をアピールできていたと信じていますから。

ただ、ネッツはリーグ内でも特に注目されているチームのひとつ。

KDやカイリーと日本人選手がプレイできるとすればNBAファンとしてとても嬉しい事です。

まずはネッツでの開幕ロスター入り、応援したいと思います。

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