AJです。
今オフにトレードでニックスからデトロイト・ピストンズへ移籍していたケンバ・ウォーカーですが、少し雲行きが怪しいです。
当初はピストンズに在籍し控えPGとして活躍すると言う話がありましたが、
結果的に双方はそれぞれの道を選ぶことに同意したようです。
しかし、それを実行するためにネックになっているのがやっぱり契約金。
ニューヨーク・ニックス在籍時に契約した年約900万ドルの最終年が残っていて、これを引き継いでまで彼を獲得しようとするチームがないみたいですね。
かつてはマックス契約も妥当と言われていた選手だったので意外とお得な値段にも見えますが、
ここ数年まともにシーズンをプレイしている姿が見れていないだけに、どこも慎重になっているのかもしれません。
そんな双方が問題を解決するために画策されているのが結局のところバイアウト→移籍になります。
ピストンズ側からの意向だとバイアウトすることが既に予定事項のようです。
当初のニュースでは直ぐにでも実行されるような話でしたが、少し問題が起こっているみたいです。
それは移籍先が決まらないこと。
なんとも悲しいことですが、バイアウトからの新規契約(おそらくベテランズミニマムの低価格な契約)という好条件でも彼を欲しがっているところが中々見つかっていません。
そうなるとただバイアウトでFAになってもコートに立てるチャンスがなくなります。
金銭の確保も大事だとは思いますが、ケンバにとって最善は「プレイできるチームを確約してもらうこと」ですね。
しかし行き先が見つからない現状だと、ケンバ側はそのまま契約を保持し在籍することを選ぶ可能性が高いです。
最近で言うとジョン・ウォールがこのシチュエーションを選択した選手。
来季4000万ドルのバイアウト金を獲得しながら2年1300万ドルの契約を得たウォールは、金銭的には正に勝ち組と言わざるを得ない感じ…
昨シーズンも完全にコートから離れながら4400万ドルを得たわけですから、NBAの競争力が世界でズバ抜けて高いのも頷くしかありません。
そう思えるほど、スターになればNBAの契約は選手にとって好待遇です。
ケンバも今回行き先が決まらないままであればバイアウトせずに居座りを決めるとされています。
「ケンバは今のところ他チームへの行き先がないようだ。
この状態で契約した額より少なくなるバイアウトを受け入れる意味は彼にはない」
”It feels like Walker doesn’t have another team lined up right now and there is no point in him taking less money until he does.”
-The Athletic
ただ、ジョン・ウォールとは違い安めの契約であること、あと1年で契約満了になることを考えるとウォールのケースよりかなり不利です。
ピストンズ的にも「一年待って放出でいっか」と判断される可能性は十二分にあります。
そうなるといよいよ拾ってくれるチームが見つからないかもしれませんね。
少なくても年単位で契約するのはハードルが高そう。
ケンバ・ウォーカーのプレイを知っている人にとっては、どこかで彼がプレイタイムをもらえるところをもう一度見たいはずです。
全盛期のシャーロット・ホーネッツ時代ではなくても、ボストン・セルティックス時代・ニックス時代ともに良いプレイも見ることが出来ています。
チームにいれば得点面の貢献は見込めそうなものですが…
もしかすると、ケンバは「ある程度のプレイミニッツを保証してくれる」ことを優先事項に入れているのかもしれませんね。
となると出場時間をあげたい若手選手が多くいる今のピストンズには合わないことが納得です。
ただ、今のNBAって”将来有望な選手”と言われるガードがいるチームが多い気がします。
一度プレイのサイクルから離れてしまったベテラン選手にとって、キャリアとして復帰するのは容易ではない時代なのかもしれません。
アイザイア・トーマスも同様の空気が感じられますね。
背の低いオフェンシブガードは自分中心のチームから離れると沈んでしまうことが多いように感じます。
ディフェンス面でウィークポイントにされやすいことがデメリットなのかもしれませんが、NBAの厳しさを感じる場面のひとつでもあります。
ケンバ・ウォーカーを必要としてくれるチームが現れてくれることを願います。
少なくても、このままフェードアウトするなんてことはありませんように…。
他の参考メディア:
コメント