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キングスがマシュー・デラベドーバ獲得で期待するもの4つ

Sacramento Kings
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AJです。

サクラメント・キングスがオーストラリア人選手のマシュー・デラベドーバを獲得したことがアナウンスされました。

“デリー”の愛称で知られているハッスルプレイヤーの彼は、2015年のファイナルで活躍し一気に認知度を上げた人気の高いベテラン選手です。

いわゆるファンフェイバリットと言われるカテゴリーの選手でしょうか。

昨年はNBAから自国のオーストラリアリーグに活躍の場を移し、オールセカンドチーム入り、

今夏のFIBA世界選手権クオリファイアーアジアカップではMVPに選出されるなど、まだまだその輝きは色褪せていません。

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今回キングスのヘッドコーチがマイク・ブラウンになったこともあり、アシスタントコーチ時代から見知っていた彼をコーチ陣が欲しがった事が獲得したきっかけのようです。

一度自国へ帰ってからまたNBAに返り咲くのはかなり稀で、偉業と言っても良いレベルかもしれません。言い過ぎ?

以前オーストラリアに戻ってからNBAにカムバックした選手としてはアンドリュー・ボガットが思い浮かびますが、それもシーズン後半でのコールアップでしたから、シーズン開幕からの本契約は凄いことです。(今回デリーの契約保証はパーシャルギャランティー/一部保証)

それだけ信用のある選手なんですね。

とは言え、彼の加入ひとつでチームが優勝候補になるような選手ではありません。

では、キングスは彼に何を求めているでしょうか?

簡潔に考察していきたいと思います。

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コート内外でのリーダーシップに期待

マシュー・デラベドーバはNBAでの経験も豊富なベテランPGです。

前述した通り2015年のファイナルで、カイリーとケビン・ラブを怪我で失ったキャブスとレブロンをサポートした”即席の2番手”となり活躍した事は彼のキャリアの中でも1番の経験と言えるでしょう。

当時の実況では「近年で稀に見るプレイオフヒーローの誕生を目にしている」と言われていましたね。

「私たちは今、ここ最近のポストシーズンの歴史で見たことの無いプレイオフヒーローの出現を目撃している」

”We are seeing one of the emergence of one of more improbable playoff heroes in recent postseason history.”

-NBA Finals 2015 Game3
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奇しくもキングスには現在、この当時ファイナルで相手チームのスターティングメンバーだったハリソン・バーンズを中心選手に持っていて、彼とともにリーダーシップを発揮してくれることをチームは期待しています。

まあ、彼も長年トレードの噂が尽きないですから、いついなくなるか分からないですが

キングスは現在プレイオフ出場を経験していない選手がほとんどになっていますから、プレイオフでのせめぎ合いを第一線で経験しているベテラン選手たちの存在はできるだけ多く欲しいところでしょう。

特に先日、NBAの現役選手の中にキングスとプレイオフで対戦した経験のある選手が1人もいなくなった事がわかり騒然としました。余計にプレイオフ出場への想いは強いはずですね。

「クレイジーな事実

現役選手のうち誰1人としてプレイオフでキングスから勝ち星を得た選手はいない」

訳:キングスとプレイオフで対戦した選手がいない。

-NBA Memes on Twitter

プレイオフに行くメンタリティを提供してくれる選手として、特にプレイオフ経験のない若いチームにとってはプラスになるはずです。

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PGポジションへの保険

現在キングスには将来有望な若手PGが2人存在しています。

1人はディアーロン・フォックス。

チームが上昇すればオールスター選出は確実とも言えるレベルの選手で、2年前に5年のマックス契約をしていることからも彼に期待を寄せている事がわかります。

もう1人はデイビオン・ミッチェル。

昨シーズンはまだルーキーでしたが、攻守に渡り高いレベルでプレイできる事がすでに証明されました。

有望な2人のPGですが、気になるのはターンオーバーが多いところ。

昨シーズンのフォックスのターンオーバー数は平均2.8

ミッチェルは1.5ですが、スターティングメンバーとして出場した19試合では2.8です。

Davion Mitchell Stats As A Starter | StatMuse
Davion Mitchell has averaged 15.2 points, 6.3 assists and 2.1 rebounds in 28 games as a starter in his career.

特にフォックスはアシスト数と比べると非効率性が若干目立ちます。

ルカ・ドンチッチやジェームス・ハーデンの方が明らかにターンオーバーは多いですが、シュート効率やアシスト数など、他の部分で効率性が高いです。

フォックスのアシスト数が2年前と比べて1.6減っていることも、気になってしまう要因ですが、

リーグ全体で見ても、ターンオーバー数2.8は24番目に多い選手

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彼だけならまだなんとも思わなくて済むかもしれませんが、チームメイトのサボニスが更に上の3.1ターンオーバー。

控えのミッチェルも昨年より確実なプレイタイムを貰えると考えると2以上は見積らなくてはいけないかも。

これは勝ち上がることを目指すには悩ましい数字になりそうです。

プレイオフを目指すにあたって、大事な場面でターンオーバーを抑えるのは重要な部分ですよね。

シーズンを通してターンオーバーを減らす方法を教えてくれる、最悪の場合大事な場面で代わりに安定したプレイをセットアップしてくれるだろう期待ができるデラベドーバの存在はキングスにとってバランサーになってくれそうです。

「フォックスの周りにハマる選手を揃えていなかった」とも言われていたキングス、オフシーズンに獲得したシューターや昨季途中にハリバートンを放出してまで獲得したサボニスなどと共に、デラベドーバも”ライトフィット(right fit)”の一員になることを信じたいですね。

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オフェンスでの影響力

正直なところ、デラベドーバによるチームの直接的なオフェンス力向上は見込めないでしょう。

スリーもフローターも打てる器用な選手ですが、得点面でチーム力を上げれるタイプの選手ではありません。

でも、デラベドーバにはフォックスとの相性の良さが期待できます。

デラベドーバは相手のミスを誘発する優れたペリメーターディフェンダーとして知られています。

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中にはダーディープレイ(Dirty Play)と揶揄されることもありますが、2015年ファイナルでステフ・カリーのシュート効率をその年のポストシーズン最低のシリーズにしたのは、彼の大きな功績です。

カリーが長年ファイナルMVPを取れずに悩んだのは彼のせいだった、とも言えるかもしれませんね笑

一方フォックスはトランジションからの得点が得意なスピードスターです。

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元々ペネトレイトからのフィニッシュなど、リム周りの得点率が高いフォックスにとってこれは大きなサポートになるかもしれません。

ゴール周りでの得点率が2年前69%だったフォックスは、昨シーズンに65%とメインの得点分野の効率を下げていました。

ガードに運動能力・ディフェンス力の高いデイビオン・ミッチェルと、さらに控えにデラベドーバがいれば、フォックスにとって得意の得点パターンを演出する保険にもなりそうです。

練習での影響力

キングスファンが彼に1番期待している部分が試合での影響力ではなく、練習での影響力です。

話している通り3番手として獲得されているデラベドーバは、選手の故障などがない限り安定したプレイ時間は保証されていません。

チームにとってもメンターとして獲得した意図の方が強いでしょう。

それでも、練習でのマッチアップで競争力を高める一助になってくれるという期待がされています。

「彼はリーダーになる。ベテランの存在をチーム内で発揮できる。

きっとマイク・ブラウンが持っているディフェンシブな考え方をチームに根付かせようとする事に一役買ってくれる。

練習で主力ポイントガードにプレッシャーをかける

良い練習になるだろう」

”He is going to be a leader.

He is going to be someone who provides a veteran presence.

He is going to be someone that hopefully helps Mike Brown establish a team defensive identity in a team defensive culture.

He is going to put pressure on the primary point guard on the Kings in practice.

It’s a sold pickup.”

-Locked on Kings
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特に無駄にターンオーバーを多くしてしまいがちなディアーロン・フォックスにとって、これは良い練習になるんではないでしょうか。

これは来シーズン2年目となるデイビオン・ミッチェルにとっても同じく良い経験になるはず。

試合での貢献どうのこうのより、この練習での影響力がマイク・ブラウンが1番欲しかった部分かもしれませんね。

まとめ

数日前からクイン・クックの獲得が噂されていたキングスでしたが、先にデラベドーバが獲得された意味を考えてみました。

優勝経験を含む豊富な経験とリーダシップ

若手PG層への安定性の保険

主にフォックスにフィットするオフェンス(もしくはディフェンス)の貢献

練習の質の向上

をデラベドーバ獲得のメリットと考察しました。

キングスには7/30日時点でまだ3つのスポット(トレーニングキャンプ)が空いているので、オフェンスでの貢献度が高いだろうクイン・クックも獲得して、オフェンスとディフェンスどちらがシーズンに必要か見極めるつもりかもしれません。

デラベドーバの獲得がある意味、FIBAでの大会で活躍する意味があることを証明してくれた今回の獲得と考えて良いかも、と考えると日本人選手にも少し希望は見えますが、

MVPをとるレベルで活躍しないとと考えると余計遠く感じるかも笑

デラベドーバ、契約は一部保証なので途中でウェイブされてしまう可能性もありますが、一度自国リーグに帰ったとはいえまだ31歳の彼がどこまで活躍してくれるか見てみたいですね。

AJでした。

https://www.news.com.au/sport/american-sports/nba/australian-nba-star-matthew-dellavedova-staring-at-shock-retirement-at-age-30/news-story/d2fd6bd8efccfafd5af78056a304db05

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